2021年4月23日金曜日

西金砂神社

 2021年最初のお仕事は西金砂神社での奉納舞に音楽をつけるお仕事でした。

今年はコロナの影響で、東京での合わせなし、行きの電車も列を分けるという対策を行った上で、まずは水戸へ。舞を指導されている堀さんの運転する車で現場の西金砂神社へ。向かう道はひとつ山を越えて、素晴らしい景色が広がります。

西金砂神社は常陸太田市にあります。七十二年に一度、大きな祭禮を行うとのことなのですが、そのスタート地点の重要な神社です。場当たりを終えて社務所で宮司さんとしばらくお喋りタイムがありました。神社にある笙を見せていただいたところ、それおは大槻装束さんで入手されたものとか。へえ、大槻さんて楽器も扱ってたんですね、私は楽団の装束をそこであつらえたんですよ、娘がそこで働いてるんです、、、、ええっと、たぶんお会いしたことあります、十年以上前にヨーロッパにご一緒しました!!!

びっくりです。今回お仕事させていただく会場の神社の宮司さんの娘さんは、2009年だったか、私が楽団でいまのところ唯一行った海外公演のときの装束師さんとしてツアーについてきてくれた中嶋さんだったのでした。世界は案外狭いです。ふしぎなものだと思いながら、翌日の本番では可愛らしく美しいちびっこダンサーズの演技に音を添え、そして中嶋さんとの再会を果たし、「えっと、伶楽舎の日比です、(離婚したらか名字変わったんですけど)、前にヨーロッパいきましたよね」と、私は若干興奮気味だったのですが中嶋さんは大人の笑顔で応対してくれました。

祭礼は滞りなく、途中CDの音を使うはずのところで器械の音が出なくなってしまったので、なんか音出しましょうかと申し出てとりあえず皇じょうの急らしきものを笙だけで吹いておきました。氏子さんたちが榊を上げるシーンに彩りを加えることができ、なにか満足を得たのでした。神様はときどきおもしろいことをなさいます。

準備した奉納舞が終わって、舞の堀さん、音楽の成実さん、ねこまるさん、私の四人で奥之院まで上がりました。神社、山すぎて奉納舞を本当は堀さんはここでしたいのですが人が集まるのが困難な高さと傾斜のため、準備していない舞を神様に捧げていました。成実さんの笛、執行さんの鼓、私の笙、堀さんの舞。山登りと御参りに来ている他の人たちは何事かとびっくりしたと思います。

山を降りて神社の下の鳥居の前で、いただいた豪華お弁当を確かなソーシャルディスタンスを取った屋外でいただきました。樹齢八百年の杉の木とイチョウの木に見守られながら、大変おいしいお弁当をいただいて、堀さんの樹の話を聴いて、また会いましょうねと言いあいました。

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