2019年11月11日月曜日

沼津

11月7日は沼津でお仕事でした。
前回に引き続き、有名な方の公演、古典部門で越天楽と陪臚の笙の役をお預かりしました。二管通り、つまり、龍笛、篳篥、笙各二人だったのですが、なんと!笙は秀樹様のお母様、九十九(つくも)様とご一緒させていただきました。MCで、お母様のご紹介もされて、御歳88歳と伺ってびっくり仰天しました。とても溌剌とれていて御歳のことは感じられなかったのですが、よくよく考えたら先日「秀樹、還暦」というギャグを秀樹様のフェイスブックで見たばかりだったので、そうだよなあ、と思いました。お姉様の雅美様も笛を吹いていらして、そして御子息のちっちさんも舞を舞い、ピアノをされて、ファミリーで多彩な方々でした。

コンサートに友達が来てくれたので、ついでに私は一泊沼津を楽しみました。沼津港で遊覧船に乗り、コンサート会場だった御用邸記念公園を海から見たり、船上で鳥にカッパえびせんををやったり、水門に登って富士山や釣り人を眺めたり、市場でヒイラギというお魚の唐揚げを食べたり、沼津港観光を堪能しました。



船上から鴎と鳶

水門から釣り人

説明を追加


2019年10月11日金曜日

立川のカフェ

友人がカフェを作った。
笛を吹く友人。
雅楽会で10年前に一緒の演奏会に出て、その時に年齢や地元が近い話で盛り上がった。
それからほんの時々練習会で顔を合わせるくらいだったのが、2-3年前から急に遊んだり、練習会をするようになった。その間に友人の身の回りにも色々変化があったのだけれども、その変化の合間に着々と、「雅楽を身近楽しめる」というコンセプトのイベント開催時だけオープンするサロンのようなものを開いた。
私はオープンの記念のワークショップにお花を持って伺った。
ついでに自分もイベントを企画して、昨年は9月に笙のミニライブを開かせてもらった。



チラシ


ソロ演奏

琵琶とDUO

今年、令和元年5月には、笙と龍笛を体験できるイベントを開きました。
9月には語りの方をお招きする予定です。

立川駅から徒歩5分の雅楽サロン「すりーだっくす」は、ゆるりと営業を始めています。お客様が20人入るといっぱいになる小さな空間ですが、その分、手が届くくらい間近に音を聴いてもらうことができます。 

またゆっくり時々イベントをします。
ご興味とご予定が合ったら、ぜひいらしてください。

すりーだっくすの店主ブログはこちら。

有名な方の公演に

有名な方の公演に参加できた。
雅楽といえば東儀秀樹さんの名を知らない人はあんまりいない。
先日天国に行ってしまわれた芝祐靖先生を私は神様と思っているのだが、先生が人間から神様に昇格されたと思ってもうお会いできないのを悲しく思っていたら、なんだか急に今度は現世でとっても有名な方から演奏のご依頼をいただき、もしかしたら雅楽の神様は私を見捨てないでくれていたのかもしれない、など、本気で大袈裟に思ったりする。もちろん、それまでには地道にずっとやってきたことがあって、それを支えてくれる人たちがいて、先人の遺してくれた素晴らしい音楽があって、私がいろんな駄目を発揮しても、どこかで拾ってくれる人たちがいて、そんで大きな舞台につながった。そのうしろがわには、海外で公演しなければならなくて留守にする先輩が居たから、という背景もある。
いろんな偶然と必然と幸運に囲まれて、今日もなんとかいきてます!


衣装

本番

2019年9月19日木曜日

源氏物語「紅葉賀」と笙演奏


語りと笙の会、満員のお客様と強力なスタッフに恵まれて、無事行うことができました。メールミーティングを重ねていたのですが、実際にお会いしてのミーティングは本番前日でした。山下さんは普段京都にお住まいですし、お忙しい方ですので、やっとお会いできました。おいしいショコラをいただきながら、そして楽しい雑談をしながらのミーティングは緊張しましたが楽しく気持ちのいい時間でした。
当日は最強の協力者である姉にお茶出しをお願いし、姉の友人で画家のSさんにもお手伝いをしていただき、若い友人に所々使うオーディオをお願いし、さらに運搬を義兄にお願いし、と、家族と友達をフル稼働して臨みました。受付をしてくださったI様も、ありがとうございました。
会場であるフレイバーライフ社の社屋は、昨年できたばかりの木造7階建の建築、その建築物が非常に価値あるもので、そのような場所を提供してくださったO様、紹介してくださったM様には感謝の気持ちを何度でもお伝えしたくなるのですが、ストーキングになってはいけませんので心の中でありがとうございますを唱えています。
終わってもう5日も経ってしまった。1つ、人前での演奏を終えて、充実して元気に過ごしています。




山下智子さんをお迎えして

9/14にイベントを開催します。
源氏物語を京ことばで語っていらっしゃる、山下智子さんをお迎えします。

思えば何年前だったか、音大時代の音楽学の先生が、雅楽をしているなら接点があるかもと、下北沢のキッドアイラックホールで行われていた山下さんの語りの会に誘ってくださった。

山下さんの語りは、まず、現代語で、山下さんの言葉での解説から始まる。複雑な人間関係を図にして、登場人物の背景、心情、そんなものをわかりやすい言葉で、深みと軽やかさを併せて解説される。時にお茶目なこの解説で、聴き手はぐぐっと源氏物語の世界に引き込まれる。

休憩のち、中井和子先生、という方の訳した源氏物語の朗読がある。
谷崎潤一郎が源氏物語を訳す時、なぜ京都弁で訳さなかったか、というと、この中井訳があったからだ、という記事を読んだことがある。それほどこの訳は素晴らしく、平安の雅を現代の京ことばに移し換えているらしい。

余談なのだが、昔実家に、谷崎潤一郎訳の源氏物語箱入りが全巻揃っていて、十代半ばの私は好奇心でさわりを読んだ。雨夜の品定め、くらい読んだのだったか。当時は大和和紀さんによる漫画「あさきゆめみし」が流行っていて、源氏物語の世界には比較的早い段階で触れることができた。「なんて素敵にジャパネスク」という少女向けの小説を愛読していて、平安宮中のラブコメディは中学生の頃に馴染んでいた。

さて、山下さんの語りに戻って、解説によってわかりやすくなった筋を追い、今度は京ことばの響きで物語を堪能する。結構、集中力がいるが、演者さんの魅力に引っ張られてぐんぐん聴く。
区切りよく終わる回もあれば、いいところで終わる回もあり、そうすると物語は次、どうなっちゃうのか、と、来週のテレビドラマを楽しみにするように、次の語り会を心待ちにする。
最後、その日の朗読から抜粋で、原文が読まれる。


、、、、すごい、、、、


最初に下北沢の会に伺ってから、ずっと山下さんのご活躍をフェイスブックで拝見し、時に、語りと笙で、コラボしたいですね、など、夢のようにオンライン上の文字でお話しをしていたのですが、、、いよいよ、いよいよ本当に山下さんにいらしてもらいたくなって、勇気を持ってお電話を差し上げました。

こんな日程で、こういった感じで、いらしていただくことはできませんか?と。
できる限りのことしかできないので、失礼がないか心配しながらお便りするたび、品のある、そして親しみもある、優しいメッセージを返してくださって、いよいよ、間も無く当日を迎えます。

雅楽は平安時代の宮廷音楽で、元々は唐や高麗などから渡ってきた外来のイケてるダンスミュージックでした。当然、源氏物語の中にもたくさんの音楽の描写が出てきます。現在の雅楽でも演奏される「青海波」は、若き光源氏の君がライバルである頭中将と二人、帝の御前で舞を披露した場面は、源氏物語の中でも特に有名です。今回のイベントは、「青海波」にフォーカスしてプログラムを組みました。



※上記記事、イベント前に下書きしていましたが、準備でアップが間に合わず、19日に加筆訂正してアップしました※

2019年2月12日火曜日

新しい年

2/5〜19が今年の春節祭だそうです。
新年快楽!

プライベートでは昨年離婚をして妻と母の役割を降りました。
お仕事を休んでいたつもりが何度か演奏の依頼があり、できることをできる限りしました。今年も早々に演奏依頼があり、仲間の協力を得て演奏させていただけることになりました。

10年、大学を卒業してから、様々な草鞋を履き替えながら、演奏をしてきました。
18年、娘を生んでから昨年まで、楽しい家族でした。(終わりの方は荒れちゃったけど。娘ごめんね。)

もちろん、不安など笑って飛ばさない限り湧いてきます。
たくさん笑って、笑って、笑って。

笑顔で、今年もよろしくお願いいたします。