2015年8月5日水曜日

風変わりな箏、風変わりな笙

8月2日(日)祖師谷大蔵のカフェムリウィで『風変わりな箏、風変わりな笙』というライブをしてきました。

こちらは1ヶ月前に決まった突撃ライブ。
箏と笙、2人でできることを模索しているうちに、盟友石田多朗さんが新曲を書いてくださることになり、「夢」という可愛らしい小品集がやってきました。敬愛する作曲家、藤枝守さんに楽曲をお借りすることができるかお尋ねしたところ快諾してくださって「植物文様第十一集」をお借りすることができました。2年前のライブのために坂野嘉彦さんが書き下してくださった「深川潜水、その後」の再演を快諾してくださり、盛りだくさんの内容になりました。ちょっと盛り込み過ぎたかもしれません。

今西玲子さんのオリジナル曲「秘色の雨」に即興的に笙をつける試みもしました。玲子さんの箏、歌、どちらもとても素敵で、誘われるように笙の音を合わせることができました。オリジナルが創れるって素敵です。飛び入りでダンスをしてくださったいくみさん(漢字を存じ上げず失礼します)のダンスに合わせつつ、玲子さんの箏と歌に誘われつつ、笙を奏しました。箏の音と笙の音は、よく溶合ってムリウィという空間を満たすことができたと思っています。

次は時間をかけてじっくり練って、4曲の組曲の中の2曲を演奏した「植物文様」は全曲を、それから「夢」は増やしてくださるという嬉しい言葉を頂いたので、新しい「夢」を、他にもできることを増やしながらブラッシュ・アップしていこうねと、2人で話しました。

大好きな今西さん、これからもどうぞよろしくお願い致します。
そして皆様、新しいユニットの成長をどうぞ温かく見守ってください。

阪上さん撮影、会場入口より

「秘色の雨」

新しいユニット

「秘色の雨」

左から、リカオさん、日比和子、今西玲子さん、
岡野勇仁さん、石田多朗さん


Special thanks to 藤枝守様、坂野嘉彦様、石田多朗様、岡野勇仁様&hibijirou

2015年8月3日月曜日

雅楽空間

7月26日(日)に、立川にあるロバハウスというそれはそれは素敵な場所をお借りして、「雅楽空間」というイベントをしてきました。この企画、作曲家の石田多朗さんと時間をかけてじっくり練ったものでした。心強い二人のメンバーを得て雅楽の古典曲、それから石田さんの曲を演奏しました。たくさんのお客様に囲まれて和やかな演奏会だったと思います。共演の中村仁美様、伊崎善之様、企画・作曲の石田多朗様、それからいらしてくださったお客様、ありがとうございました。

リハーサル風景
本番、始まりました






自作を語る石田さん
















仁美さんの上にはロバハウスの装飾が
雅楽の管楽器、センターは篳篥です
 






*次回の雅楽空間は愛媛県今治市、大三島にある岩田健母と子のミュージアムで9月22日(火)開催予定です。ちぇきら!




2015年5月6日水曜日

谷中にあるHAGISOというイベントスベースで、ダンサーの伊東歌織さんの公演【顔】に参加させてもらった。
2015年4月27日。
「黒蜥蜴」と「枠」という演目があったのだが、「枠」の方に笙で参加。
石田多朗さんの作った曲を演奏した。

タルコフスキーの映画をイメージした曲に仕上がったみたいだ。
ひたすら静かに。

曲をもらって、楽器を調整したり指使いを覚えたりして本番に臨んだ。
お客様はダンスを見るのだけれども、演奏者は見えない場所から音を出す。
音の出始めとフェードアウトの合図以外はひたすら集中して演奏をしていた。

天井桟敷のような場所からの演奏だったのだが、一階フロアでのダンスの熱か、もしくは隣にあったヒーターの熱気か、とにかく熱がカラダに残った。

新しい曲をもらえるって嬉しい。
新しい作品がうまれる場所に立ち会えたことが嬉しい。

歌織さん、pinpinさん、石田さん、
またお会いしましょう。

2015年3月10日火曜日

一年



気が付けば、ブログの更新を怠って一年が過ぎようとしています。
皆様お元気ですか?

私は2月にすっかり元気をなくしていて、3月に予定していた演奏会を延期してもらうほどでした。啓蟄の少し前くらいから徐々に元気を取り戻して、今度は躁状態にならないよう用心しているところです。人も生物なのだよな、と季節に影響されやすい躁鬱病の周期を体感しながら当たり前のことを考えます。

さて、昨年4月から6月まで行われていた展覧会の音楽以来の更新ですので、それ以降の昨年の活動をお知らせしたく存じます。

楽団の演奏会は変わらず年に2度、
こちらこちらでした。

あとは学校公演事業でこちら南九州地方をめぐり、充実した演奏家活動を送らせていただいております。

楽団以外のお仕事も随分と充実してきました。

NHKの「スコラ」に楽団の一員として出演できたご縁から、地元の子育て広場での演奏のご依頼をいただきました。子育て広場は娘が小さかった頃に利用していた場所で、今年度は娘が保育園に通っていた頃担任をしてくださっていた先生が担当をされるようになり、地域交流会の企画を考えていらしたところ、駅で偶然お会いして、そしてそれがテレビの放映日だったものですから「見てくださいね」と宣伝したら、しっかり見てくださった上でお招きくださいました。
年長さんと、地元の方々(主にご高齢の方と赤ちゃん連れの親子)というお客様の層でしたので、独奏の部分と、一緒に歌う部分と、大人向けのトークを年長さんにもわかりそうな言葉でするコーナーを織り交ぜて、笙一管、装束を着けての演奏でした。なかなか充実し、聴いて下さったお客様にも依頼主の先生方にも満足して頂けたようで、私も嬉しかったです。

それから、トップの写真は群馬県高崎市にある山名八幡宮という神社の狛犬さんです。9月に「月の階(きざはし)」というイベントでの奉納演奏に参加させて頂きました。この神社には御子(みこ)カフェという、子育て中の親御さんに優しいスペースが設けられていましたので、高崎で子育て中の方はいらしてみてください。演奏会は、高崎音楽祭の一環として行われたものでした。

11月末には武蔵野大学千代田サテライト教室「能楽おもしろ対談ーー雅楽演奏家をお迎えして」にお呼ばれして数曲の演奏とトークをしてきました。音楽学出身の私は何を話せばいいのか下調べの段階でとても緊張していたのですが、当日は能楽研究の三浦裕子先生が非常に上手にリードしてくださって、ご好評をいただけたようで安心しました。能の謡の一節に「千秋楽は民を撫で、萬歳楽は命を延ぶ」というくだりがあるそうです。「千秋楽」も「萬歳楽」も雅楽の中ではスタンダードなナンバーですが、萬歳楽が延拍子(のべびょうし)という拍子であるのと掛詞になっていますね、という新発見がありました。能楽の謡と雅楽の関連について、また新しい発見ができたら楽しいと思いました。三浦先生、ありがとうございました。

12月は出身音大作曲科の卒業審査演奏会がありオーケストラと共演をさせていただくことができました。すごいラッキー。雅楽の現代曲のこともよく知っていらっしゃる板倉康明先生指揮の下、講堂の大ホールで演奏するチャンスが巡ってくるとは、なんと嬉しいことだったでしょうか。作曲をされた五十嵐さん、ありがとうございました。わたくしこちらで笙を吹いております。facebookアカウントをお持ちの方よろしかったら見てみてください。板倉先生素敵☆

そんなこんなで、今年もスタートしております。今年最初のお仕事は楽団からの依頼でこちらの2にある板橋の小学校でした。


今日は3月10日、3月はしばらく2月の不調からの回復にあてますが、5月にある楽団の演奏会を目処に、体力を回復していきます。あ、その前にちょっと茨城の神様と、谷中あたりのライブ会場からお呼びがかかったので、そちらにも行ってきます。

今年もよろしくお願いします、と言うには随分と春めいてきてしまいましたが、今年もどうぞ、ゆるゆると見守ってくださいますようお願い申し上げます。

追記:5月、忘れてならぬ水戸芸術館でのイベントもありました。「拡張するファッション展」最終日に行われたイベントCOSMIC WONDER RESTAURANT ”  笙の演奏・パフォーマンスで参加させてもらいました。


左側。緑色の衣装でした


2014年4月26日土曜日

別品の祈りーー法隆寺金堂壁画ーー

作曲家の石田多朗さんに声をかけて頂いて、『別品の祈りーー法隆寺金堂壁画ーー』という展覧会の音楽に笙で参加させて頂きました。7世紀末頃に描かれた法隆寺金堂壁画は、1949年の火災により一部が焼失しています。その壁画を、現代の様々な技術を用いて、壁画が描かれた当時の姿に近づくよう再現し、投影する、という手法で展覧会は行われているようです。
学生時代、様々のことに興味を持ち、私は学芸員課程を修了しました。その際に美術品の保存や修復に関する基礎概念を学びました。絵画や彫刻は物体であるため時を経ると変化をしてしまいます。それを、今ある技術で、当時の姿に再現する。技術が進むにつれ、その再現を更新する。人がその行いを続けていくことで作品は永遠を手に入れる。そんなふうに永遠を受継いでいくのが学芸員の仕事である、と。
今回私は演奏家としてその展示空間の一旦を担うお仕事をさせて頂きました。空間の中に仏画が投影される、鑑賞を助ける音楽が空間を彩る。まだ見ぬ展示が、一体どんな風になっていて、笙の音はどのようにその空間に影響を与えているのか、調和を助けているのか、楽しみにしてます。
東京藝術大学陳列館という建物で、2014年4月26日から6月22日まで、無料で開催されています(時々休館日があるようですのでリンク先を確認してください)。
わくわくするような試みに参加できた幸運に感謝します。
声をかけてくださった石田さん、本当にありがとうございました。

http://www.geidai.ac.jp/museum/exhibit/2014/kondou/kondou_ja.htm

2014年2月28日金曜日

伊那で

3月2日、お呼ばれしての演奏。
長野県伊那市駅からほど近い、旧井沢邸で40分ほどの演奏を雅楽の三管でします。

夜は場所をかえて、伊那市駅から2駅離れた北殿駅から車で5分ほどの「ロッジ吹上」暖炉のあるダイニングで、笙一管によるアフターディナー・コンサートをします。



藤枝守さん作曲の「植物文様」より、2007年に作られた笙の小品を使わせて頂きます。

伊那は昔にお世話になったことのある土地、今回お招きくださった花畑さん、ありがとうございます。


2014年2月12日水曜日

テレビに出演します

明日、2014年2月13日11:25〜11:55、Eテレ
「スコラ〜坂本龍一の音楽の学校」
に、伶楽舎の音楽監督であり、日本芸術院会員の芝祐靖先生が出演されます。
私は伶楽舎の一員として、鉦鼓の役をあずかり参加させていただきました。

2014年2月4日火曜日

節分

今年も節分の豆撒きをしました。

春節が過ぎて、いよいよ新しい年の気持ちになっています。

占いによると巳年生まれ、今年は十二支の中でいちばん運気がいいらしいです。
いただくお仕事、仕掛けるお仕事、全てのことに、誠実に取り組むことを宣言して、

今年もよろしくお願い申し上げます。

2013年12月27日金曜日

冬の夜長

すっかり冬が深まりました。

25日に楽団の演奏会が終わり、笙のことをなおさら好きになっています。
今回は2つの舞楽が演目に上がり、そのうちの一曲で男性四人が優美に舞う横で、先生の後ろについて笙を演奏することができて本当に幸せでした。本番前まではひたすら必死ですので、幸せとか不幸せとか考える余裕なんてなくて、練習あるのみ、なのですが。

気がつけば、今年も残りわずかです。

今年は春にひとつ、地元の音楽会で雅楽のお披露目をする機会があり、前半はそのことで頭がいっぱいでした。6月には紀尾井ホールでの楽団の演奏会、国立劇場での演奏会がありました。夏は深川芸術祭で、素敵な曲を演奏させてもらって幸せでした。それから秋は茨城でのらくまい、文化庁の公演、そして今年は初めて柏の豊受稲荷にお招きいただいての演奏がありました。

年女、盛りだくさんのお役を頂き、本当に充実した年でした。

また明日から、そして来年も、頂いた役目をひとつずつしっかりとお務めしていきたいです。

2013年8月6日火曜日

蝉時雨、「深川潜水、その後」

暑い暑い夏です。

6月に大きな演奏会が2件ありました。紀尾井ホールでの楽団の演奏会、それから国立劇場での楽団の演奏会、どちらも音楽監督の作品、古典様式の新しい大曲で出演させてもらいました。笙と鉦鼓をしました。

7月はしばらくおやすみして、家のことや事務仕事を少しづつ片付けていました。

8月は2日に、ピアニストの岡野勇仁さんに誘って頂いて「深川芸術祭vol.19」というライブに参加させてもらいました。「深川潜水、その後」という坂野嘉彦さん作曲の新しい曲を関島岳郎さん(チューバ)、今西玲子さん(箏)との三重奏で初演しました。

蝉時雨とパソコンのホワイトノイズ、それから新青梅街道を走る車の音を聴きながら久しぶりの更新でした。

蝉時雨が小さくなるとパソコンの音が聴こえて、少し外に耳を傾けると車の音が聴こえます。
生活の中にある音はそれを発する「物」の存在を私の意識に上らせて、それぞれの音はお互いがそれぞれ独立していてなおかつ聴く主体である私からの距離が空間の広さを感じさせてくれます。
それってきっと「深川潜水、その後」で坂野さんが求めた音楽と共通するんだろうな、と思います。

また演奏の機会がありますように。